• 小森智文

成人年齢引き下げに伴う弊害

 私は、プロフィールにも書いていますように、兄の成年後見人を15年以上しております。

 そのため、行政書士としては、あまり携わらない成年後見についても、業務として扱っております。

 成年後見制度が法定後見と任意後見に分けられるという点などについては、当ホームページ(https://www.office-komori.com/work-3)で内容をご確認ください。


 法定後見の後見・保佐・補助については、裁判所に提出する書類であるため、行政書士が代理で記入することはできません。しかし、制度に関する説明、申立する際に必要な戸籍謄本、住民票、登記されていないことの証明書等の取得や後見人等候補者になるということはできます。

 私は家族に知的障害者がいる立場として、また、行政書士という立場として、対応させていただきます。

 皆さんもご承知の通り、今年4月から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられました。

 この成人年齢の引き下げに伴って、これまでの施設を退所しなければならなず、また、新しい施設の入所の条件として、成年後見人をつけて欲しいという方のご家族からの相談を受け、この度、この新成人の後見人に就任しました。


 今回、就任して思うことは、これでまは未成年者として扱われていたのが、いきなり成人となり、そして、両親といえども、金融機関の口座開設や預貯金の引き出しもできなくなってしまうというのは、如何なものかなということです。そして、何よりも問題なことは、18~19歳で成年後見にがつくということは、精神や知的障害をもっているというのに、障害年金が20歳までは受給ができず、無収入状態になるということです。成人になったからといって、親に扶養義務がないのかといえば、そうではありませんが、個別に財産や収支の管理をするという制度上、ちょっと違和感を感じます。

 当然、完璧な制度というものは存在はしませんが、18歳で成人となり、20歳まで無収入の状態の空白の2年は大きいと思います。


 成年後見制度は、高齢者ばかりが利用していると思われていますが、知的障害者であれば、若年者であってもこの制度を利用する人がいるということも、しっかりと踏まえてもらいたいと痛感しました。

 また、障害者福祉制度は、なかなか利用する機会もありませんので、家庭裁判所から選任される成年後見人等が、その制度を正しく理解しているとは限りません。


 成年後見制度は、あまりいい印象を持っていない方もいますが、メリットとデメリットを十分に理解した上で、上手く活用していくことが大切だと思います。

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