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同性婚に関するニュース

執筆者の写真: 小森智文小森智文

 今週、LGBTQ関連で三つのニュースが目にとまりました。


 一つは、札幌地方裁判所で行われていた同性婚に関して、「法的に同性カップルが結婚できないのは差別的取扱いであり、法の下の平等を定めた憲法14条に違反する」という判断が示されました。


 ①同性婚できない現行法は、憲法14条に反し違憲である。

 ②憲法24条は異性同士の婚姻について規定したものである。※つまり同性婚を禁止していない

 ③国会が違憲状態を認識しえてから日が浅いので現時点で立法不作為が違法とまでは言えない。

 ④婚姻制度は「子を産み育てること」だけでなく「夫婦の共同生活の法的保護」が主たる目的である

 ⑤婚姻によって生じる法的効果は複合的なもので、それを享受する法的利益は同性愛者であっても異性愛者であっ ても等しく享有しうるものである


 同性婚について、単に表面的なことだけではなく、婚姻制度の目的も示し、法的利益を享受しうるものという判断は、大きいと思います。

 現在、東京、大阪、名古屋、福岡でも裁判が進行中ですので、それぞれの審判を待ちたいと思います。



 二つ目は、同性同士の不倫であっても、民法上の「不貞行為」として、慰謝料を支払うようにとの判決が、東京地方裁判所で言い渡されたとのことです。

 私の中では、同性同士であっても不倫をすれば、当然に慰謝料請求の対象になると思っていたのですが、今まではそのように捉えられていなかったとのことで、驚いてしまいました。



 三つ目は、このブログの下書きを終えた昨日のニュースです。二つ目の内容と関係するのですが、事実婚(内縁)関係にあった同性カップルのパートナーの不貞行為が原因で破局をしたとして、女性が元パートナーに損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷が上告を退け、「元カップルは民法上の不法行為に関し、互いに婚姻に準ずる関係から生じる法律上保護される利益を有すると」認定した二審の判決が確定したとのことです。

 この記事はあまり目立つような報道はされていませんが、最高裁でも同性の事実婚(内縁)関係は、法律上保護される利益を有すると判断されたのです。

 現在、裁判が進行中の同性婚訴訟にも影響を与えるような判決だと思います。


 私としては、LGBTQの方であろうが、高齢者の方であろうが、障害がある方であろうが、誰にとっても住み易い世の中になってくれることを期待します。

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