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  • 執筆者の写真小森智文

下野市議のLGBTに関する発言

更新日:2022年9月13日

 栃木県下野市議が、「(LGBTなど性的少数者に関して)できたら静かに隠して生きていただきたい。その方が美しいし、社会に混乱が起きないと思う」「制度を設けて社会に認めさせることがいいのか大変疑問に思っている。後世に憂いを残す」などと発言され、新聞社の取材に対し「苦しんでいる人がいっぱいいるのは知っている。それでも公的に認める必要はない。問題点に気が付いてほしくてあえて言っている」と話したというニュースがありました。

 その後、あまり大きく取り上げられることはありませんでしたが、私はこの記事を読んで思ったのが、苦しんでいる人がいっぱいいて、それを隠して生きろ、公的に認める必要性はないという考え方は、臭いものに蓋をするという風にしか捉えられず、政治家としての資質に疑問を感じます。また、市議会として、発言の撤回を求めないのであれば、その市議会全体も同じ考え方なのかと思ってしまいます。

 発言した市議の方は、LGBTの方々がどう苦しんでいるのか、実際に当事者から話しを聞いたのでしょうか?そして、いっぱい苦しんでいる人がいるとしながら、それを救済する施策を考えるどころか、隠して生きろというのは、より当事者を苦しめることになるという考えには至らないのでしょうか?

 後世に憂いを残すという発言は、栃木県がパートナーシップ制度を導入したことで、具体的にどのような問題が生じるのかを明らかにすべきだと思います。

 日本では戦国時代では織田信長や武田信玄などは、バイセクシャルであったこと考えられており、男色という言葉が存在したように、古来から日本でも、そのような風習があったということは、少し調べれば分かると思います。現在の日本は、その歴史の延長線上にあるということは、理解されていての発言なのでしょうか?


 私は、この市議がパートナーシップ制度に反対するというということは一つの意見ですから、それ自体を否定すべきことではないと思いますが、当事者を苦しめるような発言すべきではないと考えます。

 私見ですが、今、政治家に求められているのは、個人的な見解だけで発言するのではなく、もっと大きな視野をもって、性的マイノリティーであろうが、身体や精神に障害をもつ人であろうが、市民や国民が安心して生活をできるような環境を作っていくことだと思います。

 人口減少が進む日本で、これから持続的な成長を進めていくためには、単に差別的な考えを持つのではなく、集約型都市の検討や、積極的に外国人も受け入れるような政策などを、大きな視点で検討していくことが、大切だと思います。



9月13日追記

 当事者の方の記事がありました。これを読むと、非常に考えさせられると思います。

 https://gladxx.jp/news/2022/09/8089.html

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